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 北九州市都市計画道路6号線整備事業(環境影響評価条例対象事業)
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北九州市都市計画道路6号線整備事業(環境影響評価条例対象事業)

北九州市都市計画道路6号線整備事業(準備書手続終了)

事業情報

事業者

北九州市
市長 北橋 健治

事業地域

北九州市門司区新門司三丁目~小倉南区大字朽網

事業の種類

道路の新設及び改築の事業

事業規模

都市計画変更延長 約7.6km
全区間4車線

方法書

環境影響評価方法書公開ページへはこちらからご覧ください。]

公告・縦覧

平成20年1月15日から同年2月14日まで

市長意見提出日

平成20年3月25日

準備書

環境影響評価準備書公開ページへはこちらからご覧ください。]

公告・縦覧

平成22年4月26日から同年5月25日まで

市長意見提出日

平成22年7月22日

評価書

公告・縦覧

 



 

方法書に対する市長意見

1 環境影響評価の項目の選定について

  環境影響評価方法書(以下「方法書」という。)において、工事の実施に伴う、動物、植物及び地域生態系への影響並びに軟弱地盤の改良に伴う地下水の水位への影響は、評価項目として選定されていないが、評価項目の選定の判断材料となる事業特性及び地域特性に関する情報が十分に記載されていないため、評価項目として選定すべきであるか確認ができない。
  これらの項目について、評価項目として選定するか否かを検討し、評価項目として選定する必要があれば、環境影響評価を実施し、評価項目として選定しない項目については、その理由を環境影響評価準備書に記載すること。
  なお、現在の方法書に記載されている評価項目について、見直しの必要性が生じた場合には、必要に応じて学識経験者等の助言及び指導を受け、事業特性を考慮した評価項目の選定を行い、環境影響評価を実施すること。

 

2 調査、予測及び評価の手法について

(1)自動車交通量について

  北九州市都市計画道路6号線の供用開始に伴い、当該道路に接続する既存道路の自動車交通量が増加し、既存道路の周辺環境に影響を与えることが懸念されるため、当該道路供用後における既存道路の自動車交通量を予測すること。

(2)動物について
  方法書において、鳥類の調査については既存資料の情報を収集し、その情報を整理し、解析する旨が記載されているが、この方法のほかに、学識経験者及び地元住民への聞取り調査を実施した上で予測し、評価すること。

(3)景観について
  対象事業実施区域にある潮遊溝は、干拓が行われてきたことを示す歴史的な文化遺産である。道路の存在に伴う景観への影響については、対象事業実施区域の自然環境に与える影響のほかに、この歴史的な景観に与える影響についても予測し、評価すること。

 

準備書に対する市長意見

1 全般的事項

 環境影響評価準備書(以下「準備書」という。)では、工事の実施及び供用開始後における環境への影響について、事業者として最大限の軽減対策及び保全対策を図るための努力を払っていることが認められる。
 しかし、当該事業は、多くの野鳥が飛来し、希少な生物が多数生息する、北部九州最大の曽根干潟の後背地を走行する計画となっていることから、事業者は、曽根干潟を含めた生態系の保全対策及び保護対策について、後背地や潮遊溝、創出する新たな環境(緩衝緑地、ヨシ群落、ボックスカルバート)との一体的な生態系として捉え、重点的に取り組まなければならないものと考える。
 特に、当該地域に生息する鳥類、魚類、哺乳類等を含む生態系の維持に重要な役割を担っている植物群落の代償措置や保全対策については、不確実性が高いことが懸念されるため、今後も引き続き、学識経験者等専門家の助言及び指導を受けながら、必要な対策についてさらに検討を加えること。

2 都市計画変更ルート選定の経緯

 本事業に係る都市計画変更に当たっては、事前に複数のルート案について、環境への影響、既存住宅地や農業への影響、走行性、事業の施工性に係る比較・検討を行ったとされていることから、現計画案に至った経緯及び比較・検討結果を可能な限り環境影響評価書(以下「評価書」という。)に示すこと。

3 騒音対策

 建設機械の稼動に係る騒音の予測では、調査した全ての地点で騒音規制法に基づく特定建設作業に伴って発生する騒音の規制に関する基準を超過する結果となっているため、工事の実施の際には、仮囲いを設置し、遮蔽効果による騒音の低減を図ること。
 また、工事用車両の運行に係る騒音の予測では、騒音に係る環境基準を満足する結果となっているものの、工事用車両が通行する一部の区間は、道幅も狭く、住宅も隣接しているため、走行速度を落とす、走行台数を分散させるなどの配慮が必要である。

4 工事に伴う濁水対策について

 工事に伴う濁水の処理及び土砂の流出防止対策として設置する沈砂池については、その機能が十分に発揮できるよう万全を期すこと。特に、沈砂池では取り除くことが困難とされている浮泥(粒子の細かい泥)については、付近の潮遊溝ではなく、河川に流すよう沈砂池を設計すること。
 さらに、工事に伴う濁水の発生を極力低減させるため、可能な限り工事期間の短縮を図るとともに、降雨の少ない時期に工事を集中させるなど綿密な工事計画を策定し、実施すること。

5 地下水に係る調査結果

 軟弱地盤改良区域の地盤の透水性及び地下水の湧出場所に係る調査結果を評価書に記載すること。また、工事の実施に伴う地下水位の変動等については、事後調査として定期的にモニタリングを実施し報告すること。

6 生態系の保全

 事業者としては、当該地域が多数の生物種が生息する多様性が豊かな地域であるとの認識から、準備書において積極的に保全対策を実施する旨、記載しているが、以下の項目については、特に重要であると判断されるため、確実に実施すること。

(1) 緩衝緑地の設置

 動物(特に鳥類)の自動車との衝突を回避するため、道路沿線に緩衝緑地を設置する計画であるが、緩衝緑地を形成する樹木の種類、配置、高さ、密度等については、専門家の助言及び指導を受け、決定すること。

(2) ヨシ群落の代償措置

 事業の実施に伴い消失する約1.8ヘクタールのヨシ群落は、カヤネズミ等小動物の生息地やチュウヒ、オオヨシキリ等鳥類の採餌場所として非常に重要な位置づけとなっている。そのため、事業者においても、ヨシ群落を利用する生物を保全する上でヨシ群落の創出は非常に重要であるとの考えから、消失面積を上回る約2.36ヘクタールのヨシ群落を当該道路沿線に創出することとしている。
 しかし、生物の生息場所となりうる群落が形成されるには、ある程度の期間を要するため、現在の群落が消失する前から新規群落の造成に着手する必要がある。創出後のヨシ群落の管理についても、現時点では不確実性が残ることから、創出に着手する前には、専門家等の助言及び指導を受けつつ、詳細な計画をたてることが必要である。
 ヨシ群落の造成についての考え方(ヨシ群落を含む生態系が多様性を確保することができるよう、単純な直線構造を避けるなど)や維持管理の考え方を評価書に記載すること。

(3) ボックスカルバートの構造の検討

 当該道路は、タヌキ、タナゴ類等の生物の生息が確認されている水田地帯の水路部を横断する計画であるため、これらの生物の生息域が分断され、生物の採餌行動や繁殖に影響を及ぼすことが懸念される。そのため、事業者は、生物の生息域の分断を防ぐ観点から、水路部にボックスカルバート(動物移動経路)を設置することとしている。
 今回設置するボックスカルバートは、哺乳類と魚類の両方が移動できる機能を有するなど、移動経路として利用する生物に十分配慮した構造となることが強く求められていることから、設計に当たっては専門家を交えた検討が不可欠である。
 設置するボックスカルバートの構造についての考え方(水路の傾斜をなだらかにし、動物の落下に配慮した構造など)を評価書に記載するとともに、生物の利用状況等について事後調査を実施すること。

(4) 希少種の保全

 事業の実施に伴い生息地が消失するおそれのあるハマボウ、ハマサジ、ウラギク等の植物やオカミミガイ等の貝類の移植に当たっては、専門家の指導や助言を得て、適切な方法や場所を検討した後、実施すること。

(5) 鳥類への配慮

 建設機械の稼動に伴い発生する騒音及び供用開始後に発生する自動車騒音の鳥類に対する影響については軽微であると予測しているが、事後調査を実施し、必要に応じて追加の環境保全措置を講じること。
 また、鳥類と自動車の衝突や自動車照灯、道路街灯の鳥類への影響についても現時点では不確実性が高いとされていることから、適切な事後調査を行い、必要に応じて環境保全措置を講じること。

7 事後調査

 準備書において環境や生態系への保全措置が不確実で、今後事後調査が必要なものについては、調査方法や考え方を可能な限り評価書に記載するとともに、事業着手前までに事後調査計画書としてとりまとめること。

8 その他

 昆虫の調査方法の一つであるライトトラップについて、使用した器具、調査日の気温、天候等の詳細なデータが準備書に記載されていなかったため、評価書には明記すること。



<連絡先>
環境局 環境監視部 環境保全課
〒803-8501 福岡県北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2290
FAX:093-582-2196
kan-hozen@city.kitakyushu.lg.jp